大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和39(あ)1440 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人門間進の上告趣意第一点について。

所論のうち、違憲(三一条違反)をいう点は、本件通告処分及び告発の違法を前

提とする主張であるところ、間接国税犯則事件について収税官吏のなす通告処分は、

国税局長又は税務署長が犯則者に対し罰金又は科料に相当する金額等の財産上の負

担を通告する手続であつて、右金額等を納付すべき理由即ち犯則事実、適用法条等

を明示すれば足るものであるから、本件通告書の記載に犯則事実が具体的に示され

ている以上、当該物品名、販売の日時、場所、相手方、価格等を個別的かつ詳細に

明示することを要するものではない。また、本件通告書に所論の如く課税標準額、

逋脱税額の計算の一部に誤差があつたとしても、その誤差は僅少のものであり、通

告にかかる各犯則事実の一部に関するものであつて、右犯則事実と告発及び公訴に

かかる事実との同一性に消長を来たすものではない(昭和二六年(あ)第一九三号

同二八年一一月二五日大法廷判決刑集七巻一一号二二八八頁、昭和二六年(れ)第

二三三四号同三一年五月一〇日第一小法廷判決刑集一〇巻五号六四九頁参照)。従

つて、所論の如き理由を以つて本件公訴提起に訴訟条件を欠く違法があるというこ

とはできず、右と同趣旨の原判決の判断には所論の違法はなく、その違法を前提と

する右違憲の主張は前提を欠き、上告適法の理由に当らない。

所論のうち、判例違反をいう点は、所論引用の判例は所得税の更正処分通知書及

び審査決定通知書に関するものであつて、本件通告処分の通告書とは趣旨を異にし、

本件に適切でなく、右判例違反の主張は前提を欠き、その余は、単なる法令違反の

主張にすぎないから、いずれも上告適法の理由に当らない。

同第二点について。

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所論は、違憲(三一条違反)をいうが、実質は単なる訴訟法違反の主張であつて、

上告適法の理由に当らない。よつて、刑訴法四一四条、三八六条一項三号により、

裁判官全員一致の意見で、主文のとおり決定する。

昭和四〇年四月二二日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 長 部 謹 吾

裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 松 田 二 郎

裁判官 岩 田 誠

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